ベタ、塩浴の方法と効果

2019年7月10日

水槽の中を見るとたまにベタがエラを大きく動かし、苦しそうにしている時があります。

かといって、コショウ病や尾ぐされ病を発症しているわけでもありません。

そういう時、粗塩3g程度をカルキを抜いた水で溶かし、水槽内に投入することがあります。

塩浴

水槽の容量が2Lなので塩分濃度は、0.15%程度です。

この程度の塩分濃度でも、ベタが元気になってくれます。

ベタが塩分不足になると、どうなるか?

金魚飼育の名人は塩の使い方がうまい、とよく言われます。

淡水魚は、体の外部から水分を取り込み大量の尿として排出しています。

体調を崩すと腎臓の機能が弱まり、外部の水や餌からうまく塩分を摂取できなくなります。

そうなると血液中の塩分濃度が下がります。

魚は血液の塩分濃度を一定に保つため、水分を多めに体の外に排出します。

理科の実験でもありましたが、塩が減って塩分濃度を一定に保とうとすれば、水を少なくするしかありません。

魚の体内でも同じ作用が働きます。

そうなると魚は人間と同じく脱水状態になり、以下のような症状が現れます。

・消化液の減少で餌を消化できなくなり、だんだん食欲がなくなる
・神経伝達が異常をきたし、昏睡状態(じっとしていて動かない)におちいる
・けいれんの発作を起こす

塩の果たす役割

水と血液の塩分濃度が近くなると、ベタにとって楽な環境になります。

腎臓に対する負担が減るからです。

海水魚と淡水魚も血液の塩分濃度は同じです。

マリンワールド海の中道のように、水槽の水を魚の血液と同じ塩分濃度(約0.9%)にすることによって、海水魚と淡水魚を同じ水槽で飼育している水族館もあります。

塩浴する時の塩の量

海水魚も淡水魚も体の中に含まれる塩分濃度は約0.9%とほぼ同じです。

よって魚の生理食塩水を作ろうとすれば、2L水槽に18gの塩を投入することになります。

そうすると水槽の水と体液の塩分濃度が同じになり、ベタは浸透圧の調整をする必要がなくなります。

つまりベタの負担が減ります。

ただ実際2L水槽に塩18gというのは相当な量です。

一般的にアクアリウムの世界では0.5%の塩浴を推奨しています。

2L水槽だと10gの塩を投入することになります。

塩浴するときは、水草も枯れるので取り除きます。

私の場合、ベタの調子が悪い時は2Lあたり3g程度(0.15%)の塩を入れるようにしています。

アナカリスは0.15%程度の塩浴だと枯れません。

よって私の場合、塩浴するときでもアナカリスは入れたままです。

アナカリスが枯れるかどうかは環境によっても違ってくるので、水草を入れたままの塩浴は自己責任でお願いします。

塩浴には、アミノ酸のような調味料の入っていない粗塩を使用しましょう。

粗塩には水槽内を中和する働きがある。

小型水槽は酸性に傾きがちです。

魚の尿やフンからはアンモニアが発生します。

アンモニアはバクテリアにより分解され最終的に硝酸になります。

硝酸は酸性です。

名前が「〇酸」で化学式の頭に「H」がついていれば酸性です。

ちなみに硝酸の化学式は、HNO3です。

酸性ですね。

特に小型水槽では、硝酸が蓄積し飼育水が酸性化しがちです。

飼育水が酸性化すると免疫力が低下し、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。

また魚の体液が酸性化すると、個体が疲労を訴えじっとして動かなくなります。

私は飼育水を弱アルカリ性に保つため粗塩を使用しています。

「瀬戸の塩」という瀬戸内海の海水で作られた粗塩です。

瀬戸の塩

瀬戸の塩

海水は弱アルカリ性です。

よって海水から作った粗塩を水に混ぜるとその水溶液は弱アルカリ性になります。

なぜ海水は弱アルカリ性かというと、アルカリ性のミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)を含んでいるからです。

瀬戸の塩(粗塩)の成分を見てみましょう。

瀬戸の塩

ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムをかなり含んでいます。

よって粗塩を使った塩浴をすると酸性に傾いた水槽を中和することができます。

なお「瀬戸の塩」はスーパーのPB商品なのでネットでは購入できません。

お値段は1kgで88円です。

どの塩を使っていいか迷われている方は「水作ベタの塩タブレットミニ 40錠」のような、ベタ専用の塩を購入し使用すればいいでしょう。

1Lにつき2タブレットを使用するのでコスパ的には市販の粗塩に劣りますが、ベタ専用の塩なので安心して使えます。

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塩浴のタイミング

塩浴のタイミングですが餌やりを済ませ、水替えをした後に実行するのがいいでしょう。

塩浴をするとベタが底でじっとしている時があります。

これは人間が温泉につかって、ゆっくりしている状態と考えてください。

浸透圧を調整する負担が減るのでベタにとって楽です。

また粗塩を使った塩浴だと、塩分だけではなくミネラル(Na、Ca、Mg、K)も吸収できます。

餌やりや水替えを済ませたら、部屋の明かりはスタンドだけにして、夜7時頃には電気を落とすようにしています。

そうすることによって、ベタは水槽の底でゆっくり塩浴できます。

体表から塩分やミネラルを吸収します。

濃度0.15%程度の塩浴でも、一晩でかなりの効果があります。

昨日まではぐったりしていたのに、翌日は元気に餌くれダンスをします。

一つの水槽でベタを単独飼いしているのなら塩浴は一晩でも十分です。

それでも調子が戻らなければ、間隔を開けて試したほうがいいでしょう。

常時塩浴にしない理由

常時塩浴にしていると、水槽内のミネラル(カルシウム、マグネシウム)が多くなり、水の硬度が高くなります。

元々ベタは弱酸性の軟水を好みます。

水の硬度が高くなりすぎると粘膜がうすくなり、鱗(うろこ)がはがれてしまいます。

ベタは鱗がはがれると、茶色の地肌が見えて来ます。

粘膜や鱗がはがれると、寄生虫や細菌がベタに付着しやすくなり、コショウ病や尾ぐされ病にかかりやすくなります。

また茶色の地肌が見えると、コショウ病と勘違いしてしまうケースもあります。

コショウ病の時は背びれや尾びれに、びっしりウーディニウムが付着するので、鱗のはがれとは区別するようにしましょう。

常時塩浴にしない、もうひとつの理由は抵抗力が弱くなるからです。

楽な環境にいると、厳しい環境(水温の変化、水質の悪化)になった時、耐えられない可能性があります。

常時塩浴は水族館のように、きちんと水質・水温管理されている環境だからできるのかもしれません。

塩浴は老ベタに有効

老ベタになると、水槽の底でじっとしていてエラを激しく動かし、苦しそうにしている時が多くなります。

そういう時塩浴するのは有効です。

浸透圧を調整する負担が減るので、ベタにとって楽な環境になります。

現在飼っている2匹のベタはまだ元気なので常時塩浴というのはやっていませんが、老ベタになったら試してみようと思います。

人間に例えれば、生理食塩水を点滴するような効果があります。

まとめ

今回はベタと塩浴というテーマで記事を書いてみました。

淡水魚は、体の外部から水分を取り込み大量の尿として排出しています。

よって水質の影響をかなり受けます。

塩をうまく使いながらベタの健康を維持していきたいですね。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。