ドストエフスキーの最高傑作「死の家の記録」を読んでみた感想。【ネタバレ】

ドストエフスキーと言えば「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」です。

しかし「死の家の記録」を読んで、これが一番面白いと思いました。

ドストエフスキーとあまりソリの合わなかったツルゲーネフも、この作品に限っては激賞したと言われています。

今回は「死の家の記録」のレビューです。

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「死の家の記録」を読んだ感想。

帝政ロシア下での監獄経験を作品にしたものです。

作品の主人公はゴリャンチコフという架空の人物ですが、ほぼほぼドストエフスキーです。

監獄における掟や独特の風習が赤裸々に描かれています。

驚くのは、囚人たちの金に対する異常な執着です。

金を稼ぎ、蓄財する者ほど監獄内では尊敬されます。

このあたりは実社会と同じですね。

どうやって「死の家の記録」は生まれたのか。

ドストエフスキーは28歳の時、政治犯として収監されます。

収監中、銃殺刑を宣告されますが、直前で恩赦が下り一命を取り止めました。

強烈な運の強さです。

刑期満了で出獄したのは33歳の時でした。

「死の家の記録」はその時の経験を元に書かれた小説です。

よってフィクションというよりルポルタージュの側面が強いですね。

その後の監獄物に与えた影響も見逃せません。

特に「ショーシャンクの空に」は、この作品とかぶる部分が多いですね。

貴族と庶民との埋められない軋轢も描かれています。

まとめ

ナロードニキ運動というものが、1860~70年代にかけてロシアで起こりました。

一般民衆を啓蒙し、帝政を打倒しようという運動です。

しかし実際には暴力革命でした。

その後のスターリン体制では一般民衆に対して弾圧が行われ、啓蒙どころではなくなります。

意外と上に従順という特徴は、ロシア国民の持つひとつの特性なのかもしれません。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。