ベタのピンホールの治療法
たまにベタの尾びれや尻びれに穴があくことがあります。
いわゆるピンホールです。
今回はピンホールの治療法を紹介します。
ピンホールの原因は水質の悪化やストレス
ピンホール自体はベタの生命にかかわるような病気ではありません。
しかし飼い主に対して何らかのSOSを出していると思って間違いないでしょう。
餌やコンディショナーに工夫をしているため、現在飼育しているベタはピンホールやヒレ裂けのようなトラブルを起こす事はめったにありません。
興味のある方は「ベタを含む熱帯魚飼育におすすめのコンディショナーを紹介します。」や「ベタに最適な主食とは?」をご覧ください。
まずは水を交換する頻度を増やす
私の場合、2日に1回コップ1杯分の換水をしています。
大体6分の1程度の水替えです。
ただピンホールやヒレ裂けを発見したら1日に1回コップ1杯分の換水をします。
つまり換水の頻度を増やすわけです。
ピンホールは9割方水質の悪化が原因です。
水槽内に硝酸がたまり、水質が極端な酸性に傾くと病気を発症する可能性が高くなります。
水質か改善されれば、半日程度で治癒するケースもあります。
ベタの自然治癒力おそるべしです。
塩浴してみる
ベタの調子が悪い時は塩浴を実行します。
塩浴をする時は、アミノ酸のような調味料の入っていない粗塩を使用しましょう。
ベタを2L水槽に移動し、3g程度の粗塩をカルキ抜きの飼育水で溶かし、水槽内に投与します。
0.15%のマイルド塩浴です。
人間で言えば生理食塩水を点滴するようなものです。
ミネラルや体液の欠乏を防ぎます。
また小型水槽は硝酸がたまりやすく酸性に傾きがちです。
ミネラル(Na、Ca、Mg、K)を含んだ弱アルカリ性の粗塩を使った塩浴をすることで水槽内の水を中和できます。
硝酸が中和されると無機化合物の硝酸塩(硝酸カリウム、硝酸ナトリウム)となります。
粗塩を使った塩浴をすることで酸性に傾いた飼育水を、弱酸性から弱アルカリ性まで戻すことができます。
0.15%のマイルド塩浴だとアナカリスは枯れません。
アナカリスが枯れるかどうかは環境によっても違ってくるので、水草を入れたままの塩浴は自己責任でお願いします。
またアナカリスが塩分やミネラルを吸収すると水に対して比重が重くなり底に沈むようになります。
いきなり市販の粗塩を使うことに抵抗がある方は、「水作ベタの塩タブレットミニ 40錠」のような、ベタ専用の塩を購入し使用すればいいでしょう。
1Lにつき2タブレットを使用するのでコスパ的には市販の粗塩に劣りますが、ベタ専用の塩なので安心して使えます。
コンディショナーを使用する。
また「ジェックス ベタセーフ 80mL」のようなコンディショナーを使い水質を改善するとヒレを維持できます。
ジェックスベタセーフ80mLはタンニンとコラーゲンを主成分にしたカルキ抜き剤兼コンディショナーです。
タンニンは水の雑菌を抑え飼育水の劣化を防ぎます。
コラーゲンはベタの粘膜を保護します。
飼育水の雑菌を抑え、ベタのヒレを保護できればピンホールを発生する可能性も低くなります。
飼育環境を疑う
混泳や水流などの環境を疑ってみましょう。
ベタは、動くものを追い回す習性があります。
よって常時動くものが周囲にあるとストレスでヒレ裂けやピンホールを発症するケースがあります。
また個体数が多すぎると亜硝酸菌や硝酸菌が有機物を分解できずアンモニアが水槽内に蓄積されます。
何度もピンホールやヒレ裂けを起こす場合は個体数の見直しを考えましょう。
個体数を減らせない場合は、水槽の容量を増やすか、別々の水槽で飼育できないか検討するといいでしょう。
またベタは水流に対して弱いです。
ベタは水流がある場合、流されまいとしてあらがいます。
常時そういう状態だとベタにとってはストレスになります。
できるだけ止水をつくってあげるように工夫しましょう。
まとめ
ここでピンホールの治療法についてまとめておきましょう。
・水換えの頻度を多くし、水槽内から有機物、アンモニア、硝酸を取り除く。
・粗塩を使用した塩浴を実行し、生体に塩分やミネラルを補給しつつ、酸性に傾きすぎた水質を中和する。
・コンディショナーを使用する。
・環境(生体の数、水槽の容量、水流など)を見直す。
ピンホールは、すぐにベタの命にかかわるような病気ではありません。
水質や環境の改善をしながら、焦らずじっくり治していくようにしましょう。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。