2019年男子MGCの結果とレース回顧~中村匠吾選手がMGCを制す。

2020年1月14日

ペースメーカーがつかず凡戦も予想されましたが、序盤から設楽悠太選手が大逃げを打った事もあり白熱したレースになりました。

そのレースを制したのは富士通に所属し駒大を拠点に練習を続ける異色のランナー、中村匠吾選手でした。

優勝タイムは2時間11分28秒です。

この暑さと湿度の中で、中々の好タイムでした。

今回は2019年男子MGCを振り返ります。

優勝は中村匠吾選手

マラソンのキャリアも2戦しかなく、ベストタイムも2時間8分台だった中村匠吾選手は全く自分の予想外の選手でした。

中村選手は駒沢大4年生の時、箱根駅伝の一区で区間賞を取っています。

その後、富士通に入社し駒大を拠点に練習を続け、トラックやハーフマラソンで実績を積んで来ました。

マラソンの自己ベストは、2018年ベルリンマラソンで記録した2時間8分16秒です。

このレースでは35kmまでは力を温存していました。

しかし最後7kmのスパートはトラックランナーを思わせるようなストライド走法で服部、大迫といった選手を突き放しました。

ナイキ厚底シューズの登場でトラックレースの速さがマラソンに結びつくようになって来ました。

なお中村選手愛用のシューズは「ナイキ ズームXヴェイパーフライNEXT%」だそうです。

ゴール時の写真を見ましたが、ナイキロゴマークの入ったピンクのシューズを履いていましたね。

大迫・服部両選手に競り勝った事は今後の競技人生において大きな自信となるはずです。

設楽悠太選手の誤算

設楽選手としては30kmまで1km3分ペースを刻み、後は3分10秒から20秒ペースで逃げ切るレースプランでした。

しかし折り返してからペースが落ち30kmを過ぎると3分30秒まで失速してしまいました。

さすがに1km3分30秒までペースが落ちると男子マラソンではレースになりません。

レース時の気温は28℃~29℃でしたが、70%の湿度がスタミナを奪った形です。

序盤が速すぎたのも敗因ですが、レース時のコンディション自体が設楽選手に向いていなかったのも上位に入れなかった要因です。

結果的に設楽選手は14位でフィニッシュしました。

試走を全くしなかった点や冷蔵庫の中に炭酸水とビールしか入っていないというのは、設楽選手らしいエピソードですが、今後は改善の余地ありです。

日本を代表するスピードスターなので、今後勝負根性を身に着けて欲しいですね。

大迫選手の誤算

大本命だった大迫傑選手は3位でフィニィシュし、このレースでは東京オリンピックの内定を得られませんでした。

レース中は脇腹痛に苦しみ最後は中村選手に振り切られ、服部選手にも交わされましたが、それでも3位に残ったのは勝負根性の賜物(たまもの)です。

MGC3位選手は、「MGCファイナルチャレンジ」と呼ばれる指定の3大会(福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソン)で、派遣設定記録(2時間5分49秒)を突破した選手がいない場合に代表権を得ます。

現実的に指定の3大会で2時間5分49秒を突破する選手がいるとは思えず、大迫選手は事実上の内定を得たと考えていいでしょう。

そう考えるとこの3位は大きいですね。

もし出場するとすれば、暮れの福岡国際マラソンです。

コンディション次第ですが、自己記録を突破しようとすればこのレースでしょう。

大迫選手が結果を待つのか、それとも自力で代表を決めに行くのかに注目です。

底力を見せつけた服部勇馬選手

服部選手が目立ったのは、レース中こまめに水分補給をしていたことです。

きっちり水分補給し坂を上ってからのラストスパートに備えていました。

ラスト1kmでは一時3位に下がりますがゴール前で大迫選手を差して2位でゴール、見事東京五輪マラソンの切符を勝ち取りました。

スピードとパワーのバランスが非常に優れた選手でオリンピックだけではなく、今後の世界選手権や主要大会でも活躍してくれるはずです。

まとめ

最後に結果をまとめておきましょう。

1位 中村匠吾選手2時間11分28秒(東京五輪男子マラソン代表内定)
2位 服部勇馬選手(東京五輪男子マラソン代表内定)
3位 大迫傑選手

沿道の観客を見ると物凄い盛り上がりでしたね。

やっぱり日本人はマラソンや駅伝が好きなんだなと思いました。

最後の中村、服部、大迫選手のデッドヒートは、MGCの名に恥じないものでした。

今後オリンピック代表決定戦として定着していくことでしょう。

個人的には予想で挙げた3人のうち2人が3位以内に入ったのでまずまずの結果です。

ただし肝心の優勝者を外しているので、また逆神ぶりを発揮してしまいました。

また夏のマラソンでは体脂肪をしぼりすぎるのは良くないですね。

終盤に坂があるとバテてしまいます。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。